『風林火山』

2005年3月1日(火)

井上靖の本が大好きです。読むのは歴史ものが大半で、現代ものは殆ど読んでいません。最初に読んだ本がどの本だったか忘れてしまったけれど、『風林火山』『敦煌』『蒼き狼』のどれかだったと思います。この三冊は今思うと井上靖の入門編とも言えるようなお話で、どれも繊細でキレイな文体を堪能することができます。

『風林火山』は、映画でもTVでも放映されていて、彼の作品の中でもおそらくメジャーな部類です(といっても、映画は見たことありませんが)。TV版は、里見浩太朗(=山本勘助)と舘ひろし(=武田晴信)が出演している年末時代劇を見ました(しかも、VTRに録画して何度か)。舘ひろしが微妙に胡散臭かったけど、里見浩太朗が良い味を出していました。
 ブラウン管の中の話はさておき、井上靖の作品を読んで共通して感じるのは、ココロの描写や雰囲気の描写にとても透明感があること。そして、その文章の中心には芯が通っていて、読んでいてとても安心できること。この作品も類に漏れず、舞台が甲斐、信濃という寒々しいイメージということもあり、とてもキレイな作品です。時代劇っぽい臭さよりもむしろ人間一人一人の生々しさが前面に出てきていて、その辺りも好きなポイントの一つです。

性格的に気に入ったものは繰り返して読む性格で、十数冊あるお気に入りの本は、何度となく読み返しています。風林火山は、中学〜20代前半の時期に何度も読んでいました。

投稿者 なおか : 00:06 | 8.本

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