捉え方によっては理不尽な話。

2005年1月11日(火)

ウチの仕事の顧客は国の一省庁の地方局です。現在、複数の事務所と年度単位の契約をしており、それらの契約は「単価契約」という内容になっています。単価契約とは、文字通り制作過程の細かい作業工程毎に単価が設定されており、最終的に作業をした分の数量を請求として上げるという契約です。一般企業が顧客の場合、見積りはある程度ザックリしたものになると思いますが、単価契約の場合は、作業数量分の金額を支払ってもらうことになります。これは、良くも悪くも独特なシステムで、メリットとしては《作業単価が明確なため、作業時間の見積を立てやすい》《作業した数に応じて見積額が変わるので、追加作業が発生しても問題無い》という点が挙げられます。逆にデメリットとしては、《作業時間の如何を問わず、一定の単価となる》《見積方法が明確過ぎるため、融通が利かない》という点が挙げられます。例えば一つの画像を作るにしても、一つのページを修正するにしても、作業時間に関係なく単価は同じなので、作業に時間をかけるだけ時間単価が下がってしまいます。時間単価を下げずに良いものをじっくり作るのは至難なので、結局どこかで妥協して時間を減らし、その分どこかに時間を費やすしかできないのが現状です。

という前振りをした上で、今日、一本の修正依頼が入りました。内容は、昨年度の業務で作成したPDF文書のタイトルが「○○○○○○(案)」となっており、本来はこれは案では無かったらしく、「(案)」の文字だけを消して欲しいという依頼でした。修正内容はどうということはなく、単なるPDFの修正だったのですが、その際に「今回の修正作業は、前回掲載時にそちらがミスしたことに起因するので単価の項目として数えることはできません(請求を上げることはできません)」と言われました。もちろん俺は昨年の業務内容は知らないわけで、昨年こちらでミスがあったのかな、と思ってデータを確認してみたら、どうやら先方で作成したPDFであることが判明。
 つまり、先方がPDFを作って送り、それをこちらが掲載しただけだったのです。ところが、先方に言わせると「確かにデータを作ったのはウチだけど、誤りがあったらそちらも訂正しないといけないので、お互いの責任だ」と言うわけです。本来PDFは再修正するような類のものではなく、データを預かった時点で完成済みのものであるべきだと思います。そして、今回問題となったのは、「○○○○○○(案)」の(案)が記載されていたことが誤りと認識できるかどうか、というところです。(案)が(安)とか(庵)とか書いてあれば、さすがに確認はすると思うのですが、案の段階で掲載するデータも有り得るだろうし、この(案)が誤りだと気付かなかったことについて責任を追及されるのは、完全に筋違いだと思います。そもそも、最初の契約に、そこまでウチが確認する義務は無いわけで、間違ったPDFを送ってきていた時点で、責任の大半は先方にあるはずです。それも、誤字の類ではなく、正しいのか誤りなのか判断のつきにくいものです。ここは、責任範囲の線引きを明確にしておかないと、今後更に大きな金額でただ働きを強要される可能性があるので、冷静に説明をしました。極端な話、先方が毎回間違ったデータを送ってくれば、それに気付かず更新してしまう度に支払いが行われなくなるのです。
  
結局、向こうが折れることはなく、ひとまず作業だけはこちらで行うことに。俺は、普段は本当に怒ったりすることは無いのですが、さすがにこの瞬間はかなり怒りモードになっていました。金額としては本当に微々たるものですが、こちらはその分だけ作業が発生しています。そして、単価は非常に安く、数百円のものです。そして、修正内容は先方が間違ったまま送ってきたPDFファイルの修正、それも昨年度のもの。このようなやくざ紛いの因縁を一般企業ではなく国がかけてくる辺り、問題があるのではないのかなぁ、と一人の国民の立場として思いました。国が発注して作業依頼をしていることです。もっと正々堂々としたら良いのに。

というわけで、責任の所在をどこに見るかは人によって異なるでしょうし、こちらに完全に非がないわけでもないと思います(思わされているだけかもですが)。しかしながら、捉え方によっては、やっぱり理不尽な話だなぁと思わざるを得ない出来事でした。

(注)この話はあくまで一事務所の話です。通常のすべての業務がこんな進行をしている訳ではもちろんありません。あくまで特殊な例として捉えてください。

投稿者 なおか : 21:50 | 11.仕事に関するもの

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コメント

本当に昨日の出来事のように色んな記憶が蘇りました。この手の話を何度も何度も問答して消耗していったことを。

この業務の場合、単年度契約な訳で去年の業務を検収している時点で国側の責任になるでしょう。同じ業者が請け負っていても、契約的には別の業者が請け負っていることと同じな訳だから。(年度が変われば単価も履行期限もちがう)まぁ完全に国の(担当者の)責任のがれであり、非があるから理不尽にこちらに責任を押し付けているとしか思えません。

はっきり「ちょっと文字間違いがあったので、わからんように直してもらえへん?かなぁ〜」とかいってくれたら、そんなもんぐらい只で直してやるのに。いちいち責任逃れを考えてくるもんだからおかしな事に巻き込まれます。

投稿者 tsuyop : 2005年1月11日 23:55

確かに、契約的には異なる業者として捉えられるべきなんですけどね。現実的には、難しいかな。
言い方次第でなんとでもなると思うけど、「責任」を押しつけられたら、こちらも謂われのない責任をとることは出来ないわけで。でもこれも、担当者レベルでは、現実的には難しいです。
本来物言うべき上の人たちが口先ばかりで動かないしね。

投稿者 naoka : 2005年1月12日 02:46

そういうことだったのか…。何でもかんでも業者におしつけるW課長と働いてると下の人まで朱にそまっちゃうのかなぁ。「ごめん」の一言がいえんようになってしまってるのってイヤやよね。

投稿者 shoko : 2005年1月12日 12:39

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