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『風林火山』 (二回目)

2005年12月31日

以前、井上靖の作品『風林火山』を紹介しましたが、新春、2006年1月8日に『日曜洋画劇場』の特別企画として放映されるそうです。

山本勘助役の北大路欣也はかなり期待できますが、その他の役者が微妙すぎですね。特に、武田晴信役の松岡昌宏は大丈夫なのでしょうか?前回(といっても10年以上前)に観たときは、舘ひろしが晴信役をやっていて、その印象がまだ残っているので。

そういえば、前回紹介した時に粗筋を書いていなかったので、粗筋を。

この話は、戦国時代を描いた小説です。主人公は、戦国武将・武田晴信の軍師、山本勘助。その勘助の謀略によって、武田家は隣国諏訪家を滅ぼし、晴信はそのときに捕らえた由布姫を側室とします。そして、勘助は由布姫を想うようになり、晴信と由布姫を見守ります。
 この小説の(個人的な)最高の読みどころは、勘助の由布姫に対する想いと由布姫の想いの描写です。勘助は、由布姫を想いますが、これは男女の愛情というよりも、主従、若しくは現代で謂う友人に近いものです。また、勘助には由布姫への想い以上に主である晴信への想いも強く、二人の間に身を置く勘助の描写がとても綺麗です。
 対する由布姫は、自分の家を滅ぼされた恨みと晴信への愛情が入り交ざり、複雑な立場で晴信と接します。この辺りの心理描写がとても繊細です。
 晴信(途中で剃髪して信玄と改名)は、無骨で荒削りでとにかく強く、この三人が織り成す不思議な三角関係は、川中島の合戦で勘助が息絶えるまで続きます。

というわけで、映像では原作の活字の微妙な描写まで表現し得ないので、テレビ放映を観て気に入ったら、原作を読んでみることをお勧めします。

ちなみに今回の放映の後は、来年のNHK大河ドラマでも放映されるらしいです。

『風林火山』公式サイト
前回の『風林火山』紹介記事




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